曝露反応とはがん治療などで投与された薬剤の有効成分が、体内で標的となるがん(がん細胞)に届き、がんが薬剤にさらされることによる反応(治療効果)のことをいいます。新たな医薬品が開発されるときにその薬剤が投与され体内に入り、どのような時間と経路をたどり治療効果を発揮するかがとても重要になります。投与された薬物がどのように吸収され、組織に分布し、小腸や肝臓中の酵素により代謝され、排泄されるのかという体内の動きを薬物動態といいます。その薬剤動態の過程で、がんが出来ている組織に対して、薬剤が効果を発揮していると考えられる状態を曝露といい、その曝露状態の効果を曝露反応といいます。薬剤によっては曝露の際の薬物濃度が重要なものや、曝露されている時間が重要なものなど、効果を発揮するためのポイントが異なります。
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