この試験の被験者募集は終了しております。
目次
<一般的な説明>
試験概要
この治験は、日本人の未治療の多発骨髄腫患者に対して、エロツズマブ(エムプリシティ)/レナリドミド(レブラミド)/低用量デキサメタゾン併用療法とレナリドミド/低用量デキサメタゾン併用療法を行い、有効性を評価する試験です。どちらの群に割り付けられたかは分かる状態で投与されますが、その分け方は無作為に決められます。
治験薬剤の説明
エロツズマブは、SLAMF7抗体(えすらむえふせぶん抗体)です。骨髄細胞や免疫細胞の表面に多く発現している糖タンパク質SLAMF7と結合し効果を発揮します。エロツズマブの抗がん作用には二重の機序があります。1つめは免疫細胞に結合してその作用を活性化すること、2つめは骨髄腫細胞と結合して免疫細胞に攻撃されやすい状態にすることです。オンコロ辞典SLAMF7抗体
主な参加条件等
この試験の対象となりうる方
- 20歳以上の方
- 症候性(症状のある)の多発性骨髄腫と診断された方
- 骨髄腫に対する全身療法を受けたことがない方
- 測定可能病変を有する方
- 年齢(65歳以上)や合併症のため同種造血幹細胞移植(SCT)を伴う大量化学療法(HD-SCT)に不適応の方
この試験の対象とならない方
- 非分泌型骨髄腫、低分泌型骨髄腫もしくは血清中遊離軽鎖のみが認められる方
- くすぶり型の多発性骨髄腫患者の方(溶骨性病変を伴わない無症候性骨髄腫患者)。
- 意義不明の単クローン性高ガンマグロブリン血症(MGUS)の方
- 形質細胞白血病を有している方
- HIV感染又は活動性のA型、B型、又はC型肝炎患者。
臨床試験公開情報
JAPIC No : JapicCTI-152805 (最終更新日2015/2/12)詳細はコチラ
ClinicalTrials.gov Identifier : NCT02272803 (最終更新日2015/12/8)詳細はコチラ
治験概要
未治療の多発性骨髄腫患者を対象とした、Elotuzumab/レナリドミド/低用量デキサメタゾン併用療法とレナリドミド/低用量デキサメタゾン併用療法のランダム化オープンラベル国内第2相臨床試験
対象がん種 | 多発性骨髄腫 |
フェーズ | P2 |
実施期間 | 2015年1月~2016年12月 |
実施国 | 日本 |
目標症例 | 80 |
状況 | 募集終了 |
手法 | ランダム化、オープンラベル |
一般名:エロツズマブ(商品名:—) | |
種類 | 分子標的薬(抗SLAMF抗体) |
投与経路 | 静脈内投与 |
<専門的な説明>
試験概要
新たに診断された未治療の多発性骨髄腫の被験者おけるElotuzumab/レナリドミド/低用量デキサメタゾン併用療法の有効性を評価する。
治験薬剤の説明
エロツズマブはsignaling lymphocyte activation molecule family 7(SLAMF7)を標的とする開発段階にある免疫賦活抗体です。SLAMF7は骨髄細胞やナチュラルキラー(NK)細胞の表面に多くかつ均一に発現している糖タンパク質であり、正常組織や造血幹細胞では検出されません。エロツズマブは、骨髄腫細胞を選択的に標的とするかを見極めるべく臨床試験が実施されています。エロツズマブは、二重の作用機序で働くとされています。すなわち、NK細胞上のSLAMF7と結合してNK細胞を直接的に活性化させ、また、骨髄腫細胞上のSLAMF7と結合し、NK細胞による骨髄腫細胞の認識と破壊のために合図を送ります。
(ブリストル・マイヤーズHPより:http://www.bms.co.jp/press/20150609.html)
注意
・試験タイトルに英語記載がある場合、JAPIC等の日本語公開情報に掲載がないことを意味します。
・試験概要の「専門的な説明」は、JAPICやUMINに情報がある場合はそこから、ない場合はClinidcaltrials.govから転記しています。
・薬剤の「専門的な説明」は、開発企業に情報がある場合はそこから、ない場合はNCI(National Cancer Institute)から転記しています。
・専門的な記載を一般の方がわかるよう記載していますが、当社の認識が誤っていることがありますので、必ず実際の公開情報を確かめてください。
・実施医療機関は明記できませんが、実際の公開情報に明記されている場合があります。
・主な参加条件には記載された基準以外にも多くの基準があります。
臨床試験(治験)とは
・当サイトは積極的に日本で実施されている臨床試験情報(治験)を紹介していますが、臨床試験は効果や安全性を確認することが主たる目的となる場合が多く、確立されている治療法を示しているものではありません。参加を検討する際には、臨床試験のリスクとベネフィットをよく理解してください。宜しければ、「もっと知ってほしい薬の開発と臨床試験のこと」をご参照ください。
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初回作成:川村 千恵(最終更新:可知 健太)