2019年10月12日、富山県民会館にて開催した胃がんキャラバンin富山は、台風19号の影響で天候が心配されましたが、当日、会場には55名の方にご参加いただき、無事に終了いたしました。
今回、富山赤十字病院に共催していただいたことで、台風の影響をみつつ、開催判断ができたことは大きな安心でした。
また、当日までのご準備、当日の受付、参加者のお帰りに関しても、大きなお力添えをいただきました。
目次
植田先生のご講演
『後悔しない選択のために~胃がんのことを知ろう~』と銘打たれたご講演は、
・胃がんの概要
・リスクを下げるためにできること (ピロリ菌について)
・診断とその人にとって最適の治療を決めていく治療方針
・化学療法は胃がんと付き合っていくための治療
・緩和ケアは生活の質、予後を改善させる治療
上記のように、段階を追って、丁寧にご説明くださいました。
また、今まで受けた質問に沿い、〈なんのために治療をするのか〉〈治療に向き合う日々を支える場所がある〉など、実際に自分のこととして考えやすい具体例を示してくださり、会場からも、大きくうなずく様子が多々見られました。
患者家族の不安、疑問は、自分にとって、この道は最適なのかに集約される
胃がんキャラバンを開催していく中で、患者家族の不安は全国共通であることを感じています。
各地で、患者家族の理解のために、講師の先生方が、大きなエネルギーを注いでスライドを考え、丁寧にお話してくださることで、その講演を届けることができた方々の意識、理解は確実に深まっていることも感じます。
今回の植田先生のお話は、患者家族のみならず、一般の方のご参加もある中で、会場全体に伝わっていました。胃がんキャラバン初回の佐久にも足を運んでくださり、富山開催のためにご尽力いただいた先生の想いがこもったものでした。
このように素晴らしい講演を、単発でその場限りのもので終わらせてしまうことは、大変に勿体ないとも思っています。
今後に向けて
対面だからこそ、伝わるものがあると思いますので、全国キャラバンは必要だと思っておりますが、せっかくのご講演を、今後必要な方にも伝えていく方法を、同時に考えていく必要も感じています。
今年度のキャラバンへの挑戦が、来年度に、より良い形で継続していけるよう、考えてまいります。
また、継続していく中で、初回の佐久医療センター、今回の富山赤十字病院は、セミナーの共催をしてくださったため、参加者が多く、参加者も、患者家族のみならず、これからがんになるかもしれない人も多く参加されていたことが特筆すべき点だと思っております。
情報に惑わされてしまうのは、今は自分には関係ないと思っている人、告知直後の場面が多いと実感しています。患者市民参画の大切さも言われている今、『これからがんになるかもしれない人』が参加する意味は大きいと考えています。来年、キャラバンを考えていく中で、病院との共催を大切に考えていこうと思いました。
次回、11月3日は、渋谷キャストを会場として、がん体験者が多くの方に発信をするイベント
グリンルーペプロジェクト2019
のなかで、2時間、とことん質問に答える同時配信を予定しています。
このイベントは、厚生労働省、東京都、渋谷区、国立がん研究センター、全国がん患者団体連合会のご後援をいただいての開催です。
現在、このイベントの告知は、渋谷区のお力添えで渋谷スクランブル交差点のビジョンで流していただいております。
引き続き、誠意をもって取り組んでまいります。
11月以降の胃がんキャラバンのお申し込みはコチラ
文:認定NPO法人希望の会 理事長 轟 浩美(編集;中島 香織)