胆道がんの疾患情報
胆道がんとは
胆道がんは、肝臓でつくられた胆汁の通り道にできるがんです。胆汁が通る管に発生する胆管がん、胆汁をためておく袋状の臓器に発生する胆のうがん、胆汁の出口で十二指腸につながる部分に発生する乳頭部がんの3つに分けられます。
胆道は胆汁の通り道である胆管、胆のう、乳頭部の総称でこれらの部位に発生する悪性の腫瘍を胆道がんと呼びます。胆管は長さ10~15cm、直径0.5~1cmの管で、胆のうは長さ7~10 cm、幅3~5cm程度の西洋梨のような形をした袋状の臓器です。
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胆道がんの検査とステージ(病期)
胆道がんは、血液検査と腹部超音波検査で腫瘍の有無や深達度などを、MDCT、MRIなどの画像検査でがんの位置や広がり方を調べます。直接胆道造影、EUSなど、がんの広がりの範囲をみる検査も重要です。
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胆道がんの治療法
胆道がんでは可能な限り手術を行います。手術でがんを取り除くことが難しいケースは薬物療法(化学療法)で治療します。胆道がんの主な治療法は、手術と薬物療法(化学療法)です。どの病期であっても、根治が可能な限りは手術を行い、がんとその周囲のリンパ節などを取り除きます。手術の前には、必要に応じて胆道ドレナージや門脈塞栓術といった術前処置を行います。
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胆道がんの手術療法
手術で切除する範囲は、がんが発生した場所や広がり方によって決まります。手術の術式は、①胆のうがんと上部胆管がん、②下部胆管がんと乳頭部がんで大きく異なります。手術の目的は、がんとその周囲の組織を取り除くことです。手術でがんが取り切れれば、治癒する可能性が高くなります。
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胆道がんの黄疸治療
胆道がんの治療を進めるにあたって、黄疸のコントロールは重要です。肝臓や胆管にチューブを入れ、体の外や腸管へ胆汁が排出されるようにする胆道ドレナージ(減黄療法)を行います。がんによって胆汁の流れが滞るために起こる黄疸は、胆道がんの患者さんに最も多い症状です。
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胆道がんの化学療法
手術ができない場合には、抗がん薬でがんをたたく薬物療法が治療の中心になります。手術の前や後にも薬物療法が行われることがありますが、今のところ、臨床試験として行うべき治療法です。
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胆道がんの化学療法・副作用
副作用には点滴中か24時間以内に現れる吐き気、アレルギー反応、1~2週間経ってから出現する骨髄抑制、全身倦怠感などがあります。しびれ感、間質性肺炎など1か月以上経って出る副作用にも要注意です。薬物療法の副作用には、吐き気やだるさなど自分でわかるものと、骨髄抑制(白血球・血小板・赤血球・好中球の減少)、腎臓や肝臓の機能低下のように検査で確かめないとわからないものがあります。
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胆道がんの再発転移
治療によって一度は目に見えなくなったがんが、再び出現した状態を再発、胆のうや胆管の周囲のリンパ節や血管、ほかの臓器にがんが広がることを転移といいます。胆のう、胆管は粘膜の壁が薄く、周辺へ転移しやすい傾向があります。再発とは、手術などによって完全に取り除いたはずのがんが、目に見えない形で体のどこかに残っていて、再び出現し明らかになった状態です。
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本コンテンツは認定NPO法人キャンサーネットジャパンが2017年4月に出版した「もっと知ってほしい 胆道がんのこと」より抜粋・転記しております。