がん患者は、痛みのみならず、様々な症状を有していることが知られています。これらの症状の緩和に当たっては、簡便で実用的な尺度を用いて繰り返し症状を評価し、モニタリングしていくことが、その緩和のために重要です。
M. D. アンダーソンがんセンター版症状評価票は、そのような使用を念頭に開発された、複数の症状の重症度を評価するための質問票です。
Brief Fatigue Inventory 同様、この尺度の特徴として、1)短くて、記入が簡単であること、2)他の言葉に訳しやすいこと、3)生活への支障を問う質問が含まれていることが挙げられます。
【評価】
この24 時間の13 の症状の強さと、生活への支障について評価します。
【採点方法】
13 の症状の強さに関する項目の平均点、及び6 つの生活への支障に関する項目の平均点を算出して、それぞれ症状スコア、支障スコアとすることができます。また因子分析の結果、症状項目は2 因子から成立することが示されており、消化器症状スコアとして吐き気、嘔吐、食欲不振の3 項目の平均値を、一般症状項目としてその他10 項目の平均値を算出することが可能です。
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