RAINBOW試験は、初回に抗がん剤による薬物治療を行った後にがんが進行した、転移のある胃がん患者さんに対する世界的な臨床試験です。
655名の患者さんを2群に分け、一方をラムシルマブとパクリタキセルの併用投与群、もう一方をプラセボ(偽薬)とパクリタキセルの併用群に割り振り、両群の有効性と安全性を比較する試験が行われました。日本からも140名の患者さんがこの試験にエントリーされました。
この試験の第一の目的は、患者さんの生存期間をどれだけ延長するかという全生存期間(OS)で、次にがんがどれだけの期間進行しないでいるかという無増悪生存期間(PFS)や奏効率や副作用の現れ方などを比較検討することでした。試験の結果、全生存期間(OS)、無増悪生存期間(PFS)、奏効率でラムシルマブとパクリタキセル併用群が有意に優れていました。
この試験の結果を受け、日本胃癌学会の治療ガイドラインにおいて、ラムシルマブとパクリタキセル併用療法が1という高い推奨レベルに位置づけされています。
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