■この記事のポイント
・10月29日、厚生労働省は薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会を開催して、抗がん剤4種の適応追加を了承。
・胃がん術後補助化学療法としてゼローダとエルプラット、進行子宮頸がんとしてハイカムチン、進行乳がんとしてタイケルブのアロマターゼ阻害薬との併用を了承。
・薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会にて了承されたことにより、これらの薬剤は今年中に承認される可能性が大きい。
10月29日、厚生労働省は薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会を開催して、以下の効能追加を了承しました。
◆カペシタビン(商品名ゼローダ)およびオキサリプラチン(商品名エルプラット)
胃がんの術後補助化学療法としての使用を了承。従来は「治癒切除不能な進行・再発の胃がん」のみでしたが、使用範囲が広がりました。
◆ノギテカン(商品名ハイカムチン)
進行・再発の子宮頸がんへの使用を了承。
◆ラパチニブ(商品名タイケルブ)
HER2の過剰発現が確認された手術不能または再発乳がんのゼローダ以外との併用使用を了承。従来は「カペシタビン(ゼローダ)との併用療法」をのみでしたが、レトロゾール(商品名フェマーラ)などのアロマターゼ阻害剤との併用療法が認められました。
その他、開発中のエロツズマブが「再発または難治性の多発性骨髄腫」として希少疾病用医薬品の指定が了承されています。
薬事・食品衛生審議会とは
厚生労働省に属する医薬品を承認する過程における審査機関となります。領域ごと一部会と二部会に分かれており、抗腫瘍薬は第二部会にて審議されます。この審議会で了承を得た医薬品等は、1~2カ月程度で厚生労働省より承認されることとなります。よって、まだ正式に承認されているわけではありませんが、近いうちに承認されるであろうことがわかります。
記事:可知 健太
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