11月20日、ヤクルト本社と中外製薬は、プラチナ製剤であるオキサリプラチン(商品名エルプラット)と5FU系薬剤であるカペシタビン(商品名ゼローダ)の併用療法について、胃がんにおける術後補助化学療法(手術では取りきれなかった可能性があるがん細胞を叩く補助療法)に対する適応が追加されたと発表しました。
今回の承認は、胃がんの術後補助化学療法としてオキサリプラチンとカペシタビンの併用療法の有用性を検証するために海外で実施された第3相試験(CLASSIC試験)および国内第2相試験の成績等に基づいています。
CLASSIC試験では、外科的切除が実施されたStage2/3の胃がん患者1,035例を対象とし、オキサリプラチンとカペシタビンの併用療法と、手術単独による経過観察の評価を行ったものです。その結果、3年経過時点での無再発率は併用療法を行った場合は74%、観察のみの場合は59%と、併用した場合の方が統計学的にも延長が認められています(p<0.0001)。国内第2相臨床試験では、日本人における忍容性(副作用が許容できること)が確認されました。
参考:医薬品第二部会 ゼローダ、エルプラット、ハイカムチン、タイケルブの追加効能を了承(オンコロニュース20151101)
記事:可知 健太
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