4月12日、Lancet oncologyにて、慢性骨髄性白血病と診断された患者の一次治療として、イマチニブ(グリベック)とポナチニブを比較する第3相臨床試験(EPIC試験)の結果が発表されました。
日本における、慢性骨髄性白血病の日本における1次治療は、グリベック、ダサチニブ(スプリセル)、ニロチニブ(タシグナ)のいずれかが用いられます。これらを使用した一部の患者において、薬剤耐性が見られ、病勢が進行することがわかっています。本試験は、新規慢性骨髄性白血病治療薬 ポナチニブの1次治療において、グリベックとの第3相臨床試験であり、グリベックに対する有効性と安全性で示せるかを比較検討したものです。
ポナチニブは強い有効性を示すものの、動脈閉塞関連の副作用が大問題
◆有効性に関する結果
グリベックに対してに対して、ポナチニブは高い有効性が示唆された。
◆安全性に関する結果
グリベックに対してに対して、ポナチニブは非常に強い毒性が認められた。特に動脈閉塞関連の副作用が大きな問題。
◆まとめ
・1次治療において、動脈閉塞関連の副作用がポナチニブ錠で高い発現が認められ、早期に臨床試験が終了となりました。
・その他副作用(非血液毒性ならびに血液毒性)も、ポナチニブ錠で発現頻度が高い傾向でありました。
・グリベック錠に比べ、ポナチニブ錠は高い有効性がある可能性が示唆されました。
・今後は探索的研究として、無増悪生存期間などの結果を同定していくとのことです。
記事:前原 克章
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