8月24日、厚労省の中医協・総会は新薬15製品を8月31日に薬価収載することを決定したと発表した。
うち、がん関連は1種。
【多発性骨髄腫治療薬】
第二世代プロテアソーム阻害薬(一般名カルフィルゾミブ:商品名「カイプロリス点滴静注用10mg」「同40mg」):1日薬価は1万8714円
カイプロリスは、高い選択性を有する第二世代プロテアソーム阻害剤。プロテアソームは細胞内に存在する酵素複合体で、ポリユビキチン化されたタンパクを分解する作用を有しており、細胞の増殖、分化および機能的細胞死を制御している。
カイプロリスはプロテアソームを阻害することにより、骨髄腫細胞の機能的細胞死を誘導することができる。また、第一世代プロテアソーム阻害剤としてはボルテゾミブ(ベルケイド)が上市されているが、末梢神経障害等の副作用が問題となる。しかしながら、第二世代プロテアソーム阻害剤は末梢神経阻害が少ないことがわかっている。
ベルケイドとカルフィルゾミブの優越性比較試験である第3相臨床試験(ENDEVOR)の結果、カイプロリスはベルケイドに比べて無憎悪生存期間(病態進行するまでの期間)を18か月から9.4か月と約2倍に延長している。
多発性骨髄腫 第二世代プロテアソーム阻害剤カルフィルゾミブ(カイプロリス) 承認取得 / イキサゾミブ 承認申請
中央社会保険医療協議会 総会(第335回) 議事次第
記事:可知 健太
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