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前治療歴のあるHER2発現またはHER2変異のある非小細胞肺がんに対するHER2抗体薬物複合体(ADC)であるDS-8201、全奏効率(ORR)58.8%を示す第19回世界肺がん学会議(WCLC 2018)より

  • [公開日]2018.10.02
  • [最終更新日]2018.10.02
この記事の3つのポイント
・既治療HER2陽性非小細胞肺がん患者を対象の第Ⅰ相試験
・HER2抗体薬物複合体(ADC)であるDS-8201の安全性有効性を検証した
・全奏効率は72.7%、病勢コントロール率は100%と、有効性が示唆された

2018年9月24日、カナダ・トロントで開催された第19回世界肺がん学会議(WCLC 2018)にて前治療歴のあるHER2発現またはHER2変異のある非小細胞肺がん患者に対するHER2抗体薬物複合体(ADC)であるDS-8201(trastuzumab deruxtecan)単剤療法の安全性、有効性を検証した第I相試験の結果が第一三共株式会社のプレスリリースで公表された。

本試験は、前治療歴のあるHER2発現またはHER2変異のある非小細胞肺がん患者に対してDS-8201(trastuzumab deruxtecan)単剤療法を投与し、安全性、有効性を検証した日米共同第I相臨床試験である。

本試験の結果、18人の患者を対象に実施された安全性評価において、10%以上の患者で確認されたグレード3以上の治療関連有害事象(TRAE)は好中球数減少11.1%であった。また、グレード5の治療関連有害事象(TRAE)として肺臓炎が1人の患者で確認された。

一方、有効性評価は下記の通りである。17人のHER2発現またはHER2変異のある非小細胞肺がん患者では全奏効率(ORR)は58.8%(N=10/17人)、病勢コントロール率(DCR)は88.2%(N=15/17人)、奏効期間DOR中央値は9.9ヶ月、無増悪生存期間PFS)中央値は14.1ヶ月。

11人のHER2変異のある非小細胞肺がん患者では全奏効率(ORR)は72.7%(N=8/11人)、病勢コントロール率(DCR)は100%(N=11/11)、奏効期間(DOR)中央値は11.5ヶ月、無増悪生存期間(PFS)中央値は14.1ヶ月。

以上の第I相試験の結果より、第一三共株式会社のプレスリリースでは下記のようなコメントが述べられている。”本試験の最新データより、非小細胞肺がんにおいても本剤の有用性が示唆されたことから、今後の開発を加速してまいります。”

第一三共のプレスリリースはこちら
https://www.daiichisankyo.co.jp/news/detail/006907.html

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