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進行卵巣がん患者に対する化学療法とバベンチオ併用療法は無増悪生存期間を改善せず

  • [公開日]2019.01.16
  • [最終更新日]2019.02.03

2018年12月21日、ファイザー社・メルクセローノ社のプレスリリースにて未治療の局所進行性/転移性卵巣がん患者に対する化学療法±抗PD-L1抗体薬であるアベルマブ(商品名バベンチオ;以下バベンチオ)併用療法後、維持療法としてのバベンチオ単剤療法有効性を比較検証した第3相のJAVELIN OVARIAN 100試験(NCT02718417)の結果が公表された。

JAVELIN OVARIAN 100試験とは、未治療の局所進行性/転移性卵巣がん患者(N=998人)に対してカルボプラチン+パクリタキセル併用療法後に経過観察する群(アームA)、またはカルボプラチン+パクリタキセル併用療法後に維持療法としてバベンチオ単剤療法を投与する群(アームB)、またはカルボプラチン+パクリタキセル+バベンチオ併用療法後に維持療法としてバベンチオ単剤療法を投与する群(アームC)に分け、主要評価項目として非バベンチオ投与群(アームA)に対するバベンチオ投与群(アームB、アームC)の無増悪生存期間PFS)の優越性を比較検証した国際多施設共同無作為化の第3相試験である。

本試験が実施された背景として、卵巣がんと診断される5人中4人の患者は進行期であり、進行性卵巣がん患者の大半は診断後5年以内に再発、病勢進行、治療抵抗性などを原因にして死亡するためである。局所進行性/転移性卵巣がん患者に対する現在の標準治療プラチナ製剤ベースの化学療法であるが、抗PD-L1抗体薬であるバベンチオを併用することで治療成績の向上が期待されることが示唆されたため本試験が実施された。

本試験の初回解析の結果、非バベンチオ投与群に対するバベンチオ投与群の無増悪生存期間(PFS)の優越性は示すことができず、主要評価項目は達成できなかった。以上の結果、独立評価委員会(IDMC)判断により本試験の早期中止が決定された。

Pfizer Press Release

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