・導入療法により完全寛解を達成した急性骨髄性白血病患者が対象の第3相試験
・維持療法としての経口用アザシチジン単剤療法の有効性・安全性を比較検証
・プラセボ群と比較して、死亡のリスクを31%統計学有意に改善
2019年12月10日、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社プレスリリースにて、導入療法により完全寛解(CR)を達成した急性骨髄性白血病(AML)患者に対する維持療法としてのCC-486(経口用アザシチジン)単剤療法の有効性、安全性を比較検証した第3相のQUAZAR AML-001試験の結果が公表された。
QUAZAR AML-001試験とは、導入療法により完全寛解(CR)を達成した急性骨髄性白血病(AML)患者(N=472人)に対する維持療法として28日を1サイクルとして14日間CC-486(経口用アザシチジン)300mg単剤療法を投与する群、またはプラセボ療法を投与する群に1対1の割合で振り分け、主要評価項目として全生存期間(OS)、副次評価項目として無再発生存期間(RFS)などを比較検証した国際多施設共同ランダム化二重盲検下の第3相試験である。
本試験のフォローアップ期間中央値41.2ヵ月時点における結果、主要評価項目である全生存期間(OS)中央値はCC-486(経口用アザシチジン)群24.7ヵ月に対してプラセボ群14.8ヵ月、CC-486(経口用アザシチジン)群で死亡(OS)のリスクを31%(HR:0.69,95%信頼区間:0.55- 0.86,P=0.0009)統計学有意に改善した。
副次評価項目である無再発生存期間(RFS)中央値はCC-486(経口用アザシチジン)群10.2ヵ月に対してプラセボ群4.8ヵ月、CC-486(経口用アザシチジン)群で再発または死亡(RFS)のリスクを35%(HR:0.65,95%信頼区間:0.52- 0.81,P=0.0001)統計学有意に改善した。
なお、主要評価項目である全生存期間(OS)、副次評価項目である無再発生存期間(RFS)のCC-486(経口用アザシチジン)による改善効果は、染色体異常ステータス、導入療法の奏効率の差に関係なく確認されている。
一方の安全性として、CC-486(経口用アザシチジン)群で最も多くの患者で確認された全グレードの有害事象(AE)は吐き気65%、嘔吐60%、下痢50%、最も多くの患者で確認されたグレード3~4の有害事象(AE)は好中球減少症41%、血小板減少症23%、貧血14%。また、重篤な有害事象(SAE)はCC-486(経口用アザシチジン)群34%に対してプラセボ群25%、有害事象(AE)による治療中止率はCC-486(経口用アザシチジン)群13%に対してプラセボ群4%を示した。
以上のQUAZAR AML-001試験の結果より、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社・Chief Medical OfficerのSamit Hirawat氏は以下のようにコメントを述べている。”QUAZAR AML-001試験の結果は、非常に臨床的意義の高いものでした。CC-486(経口用アザシチジン)が急性骨髄性白血病(AML)患者さんの治療に応用できるよう、次なるステップに進めることを大変嬉しく思います。”
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