・治療歴を有する免疫チェックポイント阻害薬ナイーブのヒトパピローマウィルス(HPV)陽性悪性腫瘍患者が対象の第1/2相試験
・Bintrafusp Alfa(ビントラフスプ アルファ)単剤/併用療法の有効性・安全性を検証
・客観的奏効率は28.0%、奏効の内訳は完全奏効4人、部分奏効17人を示した
2021年9月23日~26日にバーチャルで開催された欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2021)にて、治療歴のある免疫チェックポイント阻害薬ナイーブのヒトパピローマウィルス(HPV)陽性悪性腫瘍患者に対する抗PD-L1抗体/TGFβ阻害薬であるBintrafusp Alfa(ビントラフスプ アルファ)単剤療法の有効性、安全性を検証した第1/2相試験の結果がNational Institutes of Health in BethesdaのJames Gulley氏らにより公表された。
本試験は、治療歴のある免疫チェックポイント阻害薬ナイーブのヒトパピローマウィルス(HPV)陽性悪性腫瘍患者(N=75人、内訳は子宮頸がん39人、頭頸部扁平上皮がん19人、肛門がん9人、その他8人)に対してBintrafusp Alfa単剤療法を投与し、有効性、安全性を検証した試験である。
本試験に登録された75人の客観的奏効率(ORR)は28.0%であり、奏効の内訳は完全奏効4人、部分奏効17人を示した。奏効持続期間(DOR)中央値は17.3ヶ月(95%信頼区間:7.8ヶ月~未到達)、全生存期間(OS)中央値は21.3ヶ月(95%信頼区間:10.8ヶ月~未到達)、12ヶ月全生存率(OS)は59.7%、18ヶ月全生存率(OS)は51.5%を示した。
最も多くの患者で確認された治療関連有害事象(TRAE)は掻痒が25.3%、ざ瘡様皮膚炎が24.0%、貧血が18.7%であった。なお、治療関連有害事象(TRAE)による死亡は確認されなかった。
以上の臨床試験の結果より、James Gulley氏らは「ヒトパピローマウィルス(HPV)陽性悪性腫瘍は非常にアンメッドメディカルニーズの高い疾患であり、Bintrafusp Alfa単剤療法は持続的で忍容性のある結果を示しました」と結論を述べている。
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