2月25日、協和キリン株式会社は、同種末梢血幹細胞移植のための造血幹細胞の末梢血中への動員を効能・効果として持続型G-CSF製剤であるジーラスタ(開発コード:KRN125、一般名:ペグフィルグラスチム(遺伝子組換え)、以下ジーラスタ)の国内承認事項一部変更承認を取得したと発表した。
G-CSFとは遺伝子組換え技術によって生産されるタンパク製剤であり、白血球のひとつである好中球を選択的に増加させ、その機能を増強する作用を持つ。その働きにより、がん化学療法による好中球減少症を速やかに回復させ、好中球減少症に伴うリスクを低下させる。ジーラスタは、2014年にがん化学療法による発熱性好中球減少症の発症抑制を適応症として国内で販売を開始した。
今回の承認取得は、健康な成人を対象にジーラスタの造血幹細胞の末梢血中への動員効果を評価した臨床試験の結果に基づくもの。その結果は2021年3月に開催された第47回欧州骨髄移植学会議(EBMT)において発表されている。なお、同年9月からは、自家末梢血幹細胞移植のための造血幹細胞の末梢血中への動員を対象とした国内第2相臨床試験を開始している。
協和キリンはリリースにて「今回の承認により、持続型製剤である本剤が造血幹細胞移植医療におけるドナーの投与や通院・入院に伴う負担の軽減に貢献できるものと期待しています」と述べている。
同種末梢血幹細胞移植のための造血幹細胞の末梢血中への動員とは
同種末梢血幹細胞移植は、白血病などの血液がんや再生不良性貧血などの血液疾患の治療法のひとつ。末梢血中へ造血幹細胞を動員する効能を持つ連日投与型のG-CSF製剤が広く用いられる。
参照元:
協和キリン株式会社 ニュースリリース
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