3月25日、ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社は、キメラ抗原受容体遺伝子改変自家T細胞療法(CAR-T細胞療法)であるブレヤンジ静注(一般名:リソカブタゲン マラルユーセル、以下ブレヤンジ)について、再発または難治性の大細胞型B細胞リンパ腫の二次治療を適応症として厚生労働省に再生医療等製品製造販売承認事項一部変更承認申請を行ったと発表した。再発または難治性の大細胞型B細胞リンパ腫の二次治療を対象としたCAR-T細胞療法の承認申請は日本初。
CD19は正常なB細胞の発生する時に細胞表面に発現し、B細胞が悪性化した後も継続的に発現する。CD19を標的とするCAR-T細胞療法であるブレヤンジは、CD19発現細胞に作用するよう設計されている。CD4およびCD8陽性細胞成分量のばらつきを抑えるため、あらかじめ定められた成分比で投与を行う。同剤はこれまで、再発または難治性の大細胞型B細胞リンパ腫、再発または難治性の濾胞性リンパ腫に対する適応で承認を取得している。
今回の承認申請は、再発または難治性のアグレッシブB細胞非ホジキンリンパ腫患者を対象に日本のほか米国やEUで実施された国際共同第3相試験などの結果に基づいている。
ブリストル・マイヤーズ スクイブの研究開発本部長である杉田真氏はプレスリリースにて、「再発又は難治性の大細胞型B細胞リンパ腫の二次治療を対象としたCAR-T細胞療法を国内で初めての承認申請することができ大変嬉しく思います。今回の承認申請に伴い、より多くの再発又は難治性の大細胞型B細胞リンパ腫の患者さんに対する新たな治療選択肢の提供に向けて一歩近づきました」と述べている。
大細胞型B細胞リンパ腫とは
大細胞型B細胞リンパ腫は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)をはじめとする複数の病型を含む悪性リンパ腫。DLBCLは60歳代を中心に高齢者に多く見られ、日本の細胞非ホジキンリンパ腫患者の30~40%が該当する最も発生頻度の高い病型である。再発または難治性の大細胞型B細胞リンパ腫に対する標準的な治療法は確立しておらず、新たな治療法の開発が期待されている。
参照元:
ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社 プレスリリース
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