乳がんは治療後3年までに再発することが比較的多いですが、5年から10年を経過して起こることもある特徴があります。
乳がんの患者さんは、「再発したらどうしよう」と、常に不安を抱えています。
公立大学法人名古屋市立大学が中心となり、療養しながら様々な負担を抱えた日々を送っていらっしゃる乳がんの患者さんに、よりよいケアを提供するための試験の取り組みが開始されました。
乳がんの手術後再発なく過ごされていらっしゃる皆様において、試験グループはスマートフォン(本研究はiPhoneに限定)を用いての研究にご協力いただける募集を実施しています。
目次
研究概要
スマイルプロジェクトは、iPhoneのアプリを用いて日常生活の困り事を解決し、活動の幅を広げることで、再発の不安をどれくらい和らげることができるのかを調べる研究です。
この支援方法は有用な可能性がありますが、まだ科学的に証明されていません。
この研究では、乳がんの手術後1年以上経過した再発のない20歳から49歳の女性の方を対象に、無作為割り付け対照試験という方法で効果を確認していきます。
研究に参加された皆様は「すぐにスマホアプリを開始するグループ」か「2か月後からスマホアプリを開始するグループ」に分かれていただきます。
研究参加前後で、皆さんの不安などについてiPhoneを使ってアンケート調査を行います。
研究目的
多くのがんの患者さんが、治療後の再発の不安を抱えていらっしゃることが明らかになっています。
がんの患者さんの不安や恐怖に対し、日常生活の困り事を解決していくこと(これを「問題解決療法」といいます)、楽しくやりがいのある活動を生活に取り入れること(これを「行動活性化療法」といいます)を通して気持ちを和らげることが有効であると言われています。
また、近年、スマートフォンが普及し、生活のうえで身近なものになってきていることを踏まえ、スマートフォンを用いた問題解決療法、行動活性化療法を開発されました。
この試験は、スマートフォン(iPhone)を用いてこれら支援を行うことによって、どの程度、精神的な苦痛を和らげることができるかを調べます。
乳がん患者さんの再発不安の緩和に、役立つような治療法の研究をされています。
詳細・お申込み
ご興味のあるかた、ご協力いただけるかたは、この研究に参加してみませんか?
・ご参加には、一定条件がございます。下記の「詳細・お申込み」サイトをご参照ください。
SMILE Project
https://smile-project.org/
この記事に利益相反はありません。