がんになっても、
夢を見るのをあきらめない
そんな奴らの集まる熱いイベント
その名も ドヤフェス!
この連載では発起人である肝臓がんサバイバー松崎匡さんがドヤフェス開催に向けて奮闘する姿をブログ形式でお伝えしていきます。笑いあり、涙あり、そしてお金はない!の実録物語を是非ご堪能ください!
オンコロ掲載 松崎さんの体験談はコチラ
第1回はコチラ
第2回はコチラ
第3回はコチラ
第4回はコチラ
みなさんでドヤフェスを応援しよう!応援したい方はコチラ
※朝日新聞社のクラウドファンディングサイトに飛びます。
目次
第5回 ドヤフェスおやじ 夢を語る・・・
「ドヤフェスについて発信してみないか?」
フェイスブックで発信していた「ドヤフェス」に、そんな話が舞い込んできた。
前回書いたように中年のひがみや妬みから発想を得たドヤフェスだったが、そんないじけた根性じゃいけないと思っていたのと、結構多くの人から「こんな企画はどや?」とアイデアが寄せられて、そいつに僕は乗せられてとにかく実現したいと強く思うようになっていた。
ひがみや妬みの感情を排除してみて浮かんだのは、やはり「まだがんになっていない人」→これからがんになるかも知れない人に向けた何かを発信したいってことだ。
自分の病気についていろいろ学んできたし、がん患者同士のイベントなどにも参加させていただいたり、取材を受けたりしているうちに僕は「なんだか「がんマニア」みたいになってるな・・・」と感じることが多くなってきていた。この辺の事を書き出すと長くなるので(汗)・・・要するにがんを知ってる人にしかわからない言語で話すことに慣れてしまい、そいつがかえって自分を脱皮させる妨げになっているような気がしていた。
そういう風に考えるヤツがいてもいいじゃん!と思ったので、とにかく発信してみようと参加させていただくことにした。
この連載をバックアップしてくれている「オンコロ」さんの1周年記念イベントで時間をいただけることになった。何故か特別ゲストがアイドルだったが、ちょうど僕が目指している「がんになっていない人」に発信する良いチャンスだと思った。しかし、慣れない場所に弱い僕は必死でお友達を動員したのだが(汗)
※6月18日のイベントチラシより
がん患者が夢を語る・・・というイベントだという事で、どうせならいつものくそまじめな体験談を話すようなのとは違ったものをやろう!きっと他の発表者の方たちもそんな風に準備しているだろうと思い、かなり遊んで作らせていただいた。
しかし、始まってみると皆さん結構まじめに準備されているお話をされて、何故か最後の発表になっていた僕はものすごいプレッシャーと闘う羽目になってしまった(汗)
僕みたいな「イロモノ」系は最後にしちゃだめだよ、オンコロさん!と心で叫んでも何も変わらない・・・
もうやるしかない!と決意を固める僕・・・そんな決意なんてすると舞い上がってろくなことはないのが「世の常」だ。
一応台本通りに話してきたのだが、何だか寒い空気を感じていた。
そして・・・
予想通りに舞い上がってしまった僕はとうとう思ってもいないことを口走ってしまう。
「ドヤフェス準備資金を僕は10万円貯めた!そこで今日お集りの皆さんに相談だ。
この10万円、
1・大切に準備資金として使う
2・人生はギャンブル、サマージャンボ宝くじを全額購入する
どっちが良いですか?」
誰だって人の「やらかし話」は面白いもの、当然会場の意見も2番に集中。(やってしまった・・・)と思ったところで後の祭り、こうしてドヤフェスは最初から大きなハンデを背負う羽目になるのであった。
僕は様々なところで「忌野清志郎」さんにあこがれて高校を選んだりしてきたこと、退院するといつもお墓参りに行っていることなどをお伝えしてきている。だから、それを知っているお客さんから清志郎は「宝くじは買わない」って歌ってたでしょ!と止めてくれるのをちょっと期待したのだが(汗)そんなことはみんな忘れて面白がってくれたのだから、外れ甲斐があったってことだ。どや?
今回は特別に6月18日に作った「中年ポエム野郎」の誰も感動しないポエムを、公開しようと思う。
これは、9回目の再発がわかってから今までを振り返って「何だか闘病ってのは僕には似合わないな」と感じていたことを書いてみたくなったのと、ああいう場でこんな出し方する奴もいないだろうから、やってしまえ!と思って前日にまじめに作ったスライドを捨てて作ったものです。
・・・ってすでに前置きの段階で言い訳したり、「詞」の中身がダメだからといちいち先にシチュエーションを説明している段階で「ヘタレ」だわな、僕・・・とほほ・・・
とほほ、ついでに報告しておくが・・・この発表の時、他の3人の方が発表している時にはゲストのアイドルとバンドの方は席に座って聴いていたのだが、僕が発表する直前にはスケジュールの都合か?(そう思いたい)それとも主催者側にいる中年アイドルマニア「Y」氏の陰謀か?舞台に僕が上がった時にはいなくなっていたのであった・・・
「ラブ&ピースで行こう」
僕は弱虫だから
闘うってのが苦手なんだ・・・
「闘う」って事は
誰かが勝って誰かが負けるってことだろ?
一度勝ったとしても
しばらくするとそいつはまた僕に
「闘い」を挑んでくるんだ・・・
いったいいつまでこんなこと繰り返せばいいんだい?
終わらない戦争より
ラブ&ピースで行こうよ
僕はヘタレだけど
夢を持つことが大切なのを知っているんだ
夢を持つって事は
勝ち負けじゃない世界に飛べるってことさ
何度も折れそうになっても
しばらくすると夢はまた僕に
力を与えてくれるんだ、ホントだぜ
大切なのはどんなに折れそうになっても
夢を持ち続けるってことさ
完全復活する時、それは勝ち負けなんかじゃない
ラブ&ピースで行こうよ
by中年ポエム野郎