・切除可能な非小細胞肺がん患者が対象の第2相試験
・術前化学療法としてオプジーボ+ヤーボイ併用療法の有効性・安全性を比較検証
・術前の残存腫瘍15%以下の割合は、オプジーボ+ヤーボイ併用療法38%であり、
オプジーボ単剤療法22%に対して高率であった
2021年2月18日、医学誌『Nature Medicine』にて切除可能な非小細胞肺がん患者に対する術前化学療法としての抗PD-1抗体薬であるオプジーボ(一般名:ニボルマブ、以下オプジーボ)+抗CTLA-4抗体薬であるヤーボイ(一般名:イピリムマブ、以下ヤーボイ)併用療法の有効性、安全性をオプジーボ単剤療法と比較検証した第2相のNEOSTAR試験(NCT03158129)の結果がUniversity of Texas MD Anderson Cancer CenterのTina Cascone氏らにより公表された。
NEOSTAR試験とは、ステージI~IIIA期の切除可能な非小細胞肺がん患者(N=44人)に対して術前化学療法として1、15、29日目にオプジーボ3mg/kg単剤療法を投与する群、または1、15、29日目にオプジーボ3mg/kg+1日目にヤーボイ1mg/kg併用療法を投与する群に1対1の割合で無作為に振り分け、主要評価項目として術前の残存腫瘍15%以下の割合(MPR)、副次評価項目として安全性、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)などを検証した第2相試験である。
本試験の結果、主要評価項目である術前の残存腫瘍15%以下の割合(MPR)を達成した患者はオプジーボ+ヤーボイ併用群で38%(N=8/21人)、オプジーボ単剤群で22%(N=5/23人)を示した。病理学的完全奏効率(pCR)はオプジーボ+ヤーボイ併用群で38%に対してオプジーボ単剤群で10%(N=5/23人)を示し、オプジーボ+ヤーボイ併用群で高率であった。
以上のNEOSTAR試験の結果よりTina Cascone氏らは「切除可能な非小細胞肺がん患者に対する術前化学療法としての抗PD-1抗体薬オプジーボ+抗CTLA-4抗体薬ヤーボイ併用療法は良好な抗腫瘍効果を示しました」と結論を述べている。
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