・T-DM1治療歴のあるHER2陽性切除不能および/または転移性乳がん患者が対象の第3相試験
・エンハーツ単剤療法の有効性・安全性を主治医選択の化学療法と比較検証
・無増悪生存期間と全生存期間の改善を認めた
8月15日、英アストラゼネカ社と第一三共株式会社のプレスリリースにてT-DM1治療歴のあるHER2陽性切除不能および/または転移性乳がん患者に対して抗HER2抗体薬物複合体であるエンハーツ(一般名:トラスツズマブ デルクステカン、DS-8201a、以下エンハーツ)単剤療法の有効性、安全性を比較検証した第3相のDESTINY-Breast02試験(NCT03523585)の結果が公表された。
DESTINY-Breast02試験は、T-DM1治療歴のあるHER2陽性切除不能および/または転移性乳がん患者に対してエンハーツ5.4mg/kg単剤療法を投与する群、もしくは主治医選択の化学療法(トラスツズマブ+カペシタビン併用療法、ラパチニブ+カペシタビン併用療法)を投与する群に2対1の割合に無作為に振り分け、主要評価項目として盲検下独立中央判定(BICR)の無増悪生存期間(PFS)、重要な副次評価項目として全生存期間(OS)、奏効持続期間(DOR)などを比較検証した国際多施設共同ランダム化オープンラベルの第3相試験である。
本試験の結果、主要評価項目である盲検下独立中央判定(BICR)の無増悪生存期間(PFS)、重要な副次評価項目である全生存期間(OS)を統計学有意に改善し、両評価項目を達成した。一方の安全性として、既存の臨床試験で確認されている安全性プロファイルと一致しており、本試験で新規に確認された有害事象(AE)はなかった。
以上のDESTINY-Breast02試験の結果より、アストラゼネカ社のSusan Galbraith氏は「本試験の結果は、DESTINY-Breast01試験の結果で確認された有効性、安全性と一致しておりました」と述べている。
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