コラム
オンコロの可知です。
まず、有益情報から。4月25日の去勢抵抗性前立腺がん(CRPC)にアテゾリズマブ×エンザルタミドの治験が開始したようです。詳しいことはわかりませんが、1次治療としてドセタキセルまたはアビラテロンを使用された方が対象みたいです。
前立腺がんは免疫チェックポイント阻害薬が効果を発揮しづらいと言われている領域ではありますが。エンザルタミドとの併用にて良い結果が出ることに期待します。
さて、今週は「製薬メーカーは患者の声を求めている。だけど、その手段が限定されているなあ」とつくづく思う1週間でした。
月曜日、あるメーカーの開発部門から「研修会の講師をしてくれないか?」という打診がありましたが、オンコロの事というよりも、私が元臨床開発職であり、かつ毎日、治験に興味がある患者さんと話している立場であるからみたいでした。
水曜日、インテリムさんの「オンコロジーの夕べ」という臨床開発職向けのセミナー兼懇親会に出席しました。テーマは「求められるオンコロジーCRAとは?」。その中で、「患者さんのことや患者さんの気持ちがわかるようなCRAになりましょう」という1つのテーマがあったかなと思っています。
木曜日、あるメーカーのマーケティング部門のお偉いさんを交え2時間程度、ブレストしました。「オンコロジーMRはエビデンスのことはすごく勉強するようになったし、エビデンスのことを語れるようになったとのこと。でも、結局、患者さんがどのように考えているかはわからないし、それをもとにドクターとディスカッションできることも必要」ということでした。
金曜日、あるCRO(開発業務受託機関)の部長さんが来てブレストしました。(水曜日の話にもつながりますが)、現在のCROのCRAは、この職の意味をはき違えている者も多いという内容でした。もっと、患者の気持ちをわかっていかなきゃいけないんだろうとも思いました。
ということで、まだ、誰にも相談していませんが、製薬会社関連の方と患者さんが密に接するイベントを開催しても面白いかもと考えています。
製薬会社の人たちは、(多分下手なこと言えないから)患者に接するのを極端に怖がります。でも、こういった場が、あってもいいんじゃないかなと考えているまでです。実現したら皆さん参加して頂ければ幸いです。
がん情報サイト「オンコロ」責任者 可知健太