8月5日、アメリカ食品医薬品局(FDA)は、「再発・転移頭頸部扁平上皮がんにてプラチナ製剤系の抗がん剤を使用した患者」への適応にて、免疫チェックポイント阻害薬ペムブロリズマブ(キイトルーダ/キートルーダ)を迅速承認したと発表。第1b相臨床試験であるKeynote-012試験の結果を基に承認したとのこと。
Keynote012試験は、進行頭頚部扁平上皮がんにてプラチナ製剤にて治療をされた方174名に対して免疫チェック阻害剤である抗PD-1抗体ペンブロリズマブを3週間ごと投与し、効果を確認する試験だった。結果、奏効率は16%であり、また、82%の方は6か月以上効果が持続した。
更に、6月に開催した第52回米国臨床腫瘍学会では、プラチナ製剤とセツキシマブ(アービタックス)によて治療された進行扁平上皮頭頸部がん患者192人を対象とした第2相試験(KEYNOTE-055)の中間解析結果が発表されており、中間解析対象50人中9人は効果を示し奏効率は18.0%、そのうち9人中5人はデータカットオフ時でも奏効が持続していた。さらに、病態安定が9人に認められた。
頭頸部がん 免疫チェックポイント阻害剤キートルーダ P2試験中間解析で有効な可能性 ASCO2016
なお、日本においては、7月22日にニボルマブ(オプジーボ)が進行頭頸部扁平上皮癌に対して承認申請をしているものの、キートルーダの承認申請はなされていない。
現在、進行頭頚部扁平上皮がんを対象にした初回治療としてキートルーダを使用する第3相臨床試験Keynote048試験が実施している。
詳細はコチラ(MSD社のホームページ)
FDA Approves Pembrolizumab for Head and Neck Cancer(Oncolive)
記事:可知 健太
*文中、キイトルーダはキートルーダとなっています。
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