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移植非適応の新規多発性骨髄腫患者に対するニンラーロ+レブラミド+デキサメタゾン、無増悪生存期間を統計学的有意に改善せず

  • [公開日]2020.03.23
  • [最終更新日]2020.03.12
この記事の3つのポイント
・移植非適応の新規多発性骨髄腫患者が対象の第3相試験
・ニンラーロ+レブラミド+デキサメタゾン併用療法有効性安全性プラセボ群と比較検証
・ニンラーロ群で病勢進行または死亡のリスクを17%減少するも統計学的有意な差は確認されなかった

2020年3月10日、武田薬品工業のプレスリリースにて移植非適応の新規多発性骨髄腫患者に対するプロテアソーム阻害薬であるイキサゾミブ(商品名ニンラーロ;以下ニンラーロ)+レナリドミド(商品名レブラミド;以下レブラミド)+デキサメタゾン併用療法の有効性、安全性を比較検証した第3相のTOURMALINE-MM2試験(NCT01850524)の結果が公表された。

TOURMALINE-MM2試験とは、移植非適応の新規多発性骨髄腫患者(N=705人)に対してニンラーロ+レブラミド+デキサメタゾン併用療法を投与する群、またはプラセボ+レブラミド+デキサメタゾン併用療法を投与する群に無作為に振り分け、主要評価項目として無増悪生存期間PFS)、重要な副次評価項目として完全奏効率(CR)、全生存期間OS)などを比較検証した国際多施設共同二重盲検下プラセボ対照の第3相試験である。

本試験の結果、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)中央値はニンラーロ群35.3ヶ月に対してプラセボ群21.8ヶ月、ニンラーロ群で病勢進行または死亡のリスクを17%(HR:0.83,P=0.073)減少するも統計学的有意な差は確認されなかった。一方の安全性として、本試験で確認された安全性プロファイルは既存の臨床試験で確認されているものと一致しており、本試験で新たに確認された有害事象(AE)はなかった。

以上のTOURMALINE-MM2試験の結果より、武田薬工業のChristopher Arendt氏は以下のようにコメントを述べている。”移植非適応の新規多発性骨髄腫患者さんには新たな治療選択肢が必要とされております。引き続き、我々は多発性骨髄腫患者さんにおけるニンラーロの治療選択肢としての可能性を臨床試験で検証していきます。”

参照元:
武田薬品工業 プレスリリース

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