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進行性胃がんにキイトルーダ+レンビマ併用療法、ファーストラインとして客観的奏効率69%を示すThe Lancet Oncologyより

  • [公開日]2020.07.06
  • [最終更新日]2020.11.25
この記事の3つのポイント
・進行性胃がん患者が対象の第2相試験
キイトルーダ+レンビマ併用療法有効性安全性を比較検証
・併用療法は客観的奏功率69%を示した

2020年6月23日、医学誌『The Lancet Oncology』にて進行性胃がん患者に対するファーストライン治療として、抗PD-1抗体であるペムブロリズマブ(商品名キイトルーダ;キイトルーダ)とマルチキナーゼ阻害薬であるレンバチニブ(商品名レンビマ;以下レンビマ)の併用療法の有効性と安全性を検証した第2相試験であるEPOC1706試験(NCT03609359)の結果が国立がん研究センター東病院の川添彬人氏らにより公表された。

本試験は、進行性胃がん患者(N=29人)にファーストラインとして3週を1サイクルとしてキイトルーダ200mg+1日1回レンビマ20mg併用療法を投与し、主要評価項目として客観的奏効率ORR)、副次評価項目として有害事象(AE)発症率、無増悪生存期間PFS)、全生存期間OS)などを検証した第2相試験である。

進行性胃がん患者に対する抗PD-1抗体キイトルーダの抗腫瘍効果は15%前後である。基礎試験の結果、マルチキナーゼ阻害薬レンビマは抗PD-1抗体併用により相乗的な抗腫瘍効果が確認されている。以上の背景より、進行性胃がん患者に対するファーストライン治療としてのキイトルーダ+レンビマ併用療法の有用性を検証するため本試験が行われた。

本試験のフォローアップ期間中央値12.6ヵ月時点において主要評価項目である客観的奏効率(ORR)は69%(95%信頼区間:49%-85%)を示した。

安全性として、最も多くの患者で確認されたグレード3の治療関連有害事象(TRAE)は高血圧38%、タンパク尿17%、血小板数減少7%であった。なお、グレード4の治療関連有害事象(TRAE)、重大な治療関連有害事象(STRAE)、治療関連死亡は1人の患者も確認されていない。

以上の第2相試験の結果より国立がん研究センター東病院の川添彬人氏らは「進行性胃がん患者に対するファーストラインとしてのキイトルーダ+レンビマ併用療法は、十分な抗腫瘍効果を示し、忍容性も問題ありませんでした」と結論を述べている。

Lenvatinib plus pembrolizumab in patients with advanced gastric cancer in the first-line or second-line setting (EPOC1706): an open-label, single-arm, phase 2 trial(Lancet Oncol. 2020 Jun 23;S1470-2045(20)30271-0. doi: 10.1016/S1470-2045(20)30271-0.)

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