・転移性非小細胞肺がん患者が対象の第3相試験の最終解析
・イミフィンジ+トレメリムマブ+化学療法のファーストライン治療としての有効性・安全性を化学療法と比較検証
・イミフィンジ+トレメリムマブ+化学療法は無増悪生存期間と全生存期間を延長した
2021年5月7日、英アストラゼネカ社のプレスリリースにて転移性非小細胞肺がん患者に対するファーストライン治療としての抗PD-L1抗体薬であるイミフィンジ(一般名:デュルバルマブ、以下イミフィンジ)+プラチナ製剤を含む化学療法、イミフィンジ+抗CTLA-4抗体薬であるトレメリムマブ+プラチナ製剤を含む化学療法の有効性、安全性をプラチナ製剤を含む化学療法と比較検証した第3相のPOSEIDON試験の最終解析の結果が公表された。
POSEIDON試験とは、転移性非小細胞肺がん患者(N=1013人)に対するファーストライン治療として3週を1サイクルとしてイミフィンジ1500mg+プラチナ製剤を含む化学療法を投与する群、3週を1サイクルとしてイミフィンジ1500mg+トレメリムマブ75mg+プラチナ製剤を含む化学療法、プラチナ製剤を含む化学療法を投与する群に無作為に振り分け、主要評価項目としてイミフィンジ+プラチナ製剤を含む化学療法群の無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、重要な副次評価項目としてイミフィンジ+トレメリムマブ+プラチナ製剤を含む化学療法群の無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)を比較検証した国際多施設共同無作為化非盲検の第3相試験である。
本試験の結果、主要評価項目であるイミフィンジ+プラチナ製剤を含む化学療法群の無増悪生存期間(PFS)はプラチナ製剤を含む化学療法群に比べて統計学的に改善した。一方、もう1つの主要評価項目であるイミフィンジ+プラチナ製剤を含む化学療法群の全生存期間(OS)はプラチナ製剤を含む化学療法群に比べて統計学的に改善しなかった。
副次評価項目であるイミフィンジ+トレメリムマブ+プラチナ製剤を含む化学療法群の無増悪生存期間(PFS)はプラチナ製剤を含む化学療法群に比べて統計学的に改善した。また、もう1つの副次評価項目であるイミフィンジ+トレメリムマブ+プラチナ製剤を含む化学療法群の全生存期間(OS)はプラチナ製剤を含む化学療法群に比べて統計学的に改善を示した。
以上の結果より、アストラゼネカ社・オンコロジービジネス部門のExecutive Vice PresidentであるDave Fredrickson氏は「転移性非小細胞肺がんに対するファーストライン治療として、抗PD-L1抗体薬イミフィンジ+抗CTLA-4抗体薬トレメリムマブ+プラチナ製剤を含む化学療法は、単独化学療法に比べて全生存期間(OS)を統計学的に改善すると初めて証明されたことをうれしく思います。この治療法は非常にアンメッドメディカルニーズの高い本疾患の治療選択肢になり得ることを非常に楽しみにしております」と結論を述べている。
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