「個人情報保護方針」及び「個人情報の取扱いについて」改訂のお知らせ

KRAS G12C遺伝子変異陽性固形がんに対するソトラシブ+アファチニブ/トラメチニブ併用療法、第1b相試験の結果を公表ー米アムジェン社ー

  • [公開日]2021.10.18
  • [最終更新日]2021.10.18
この記事の3つのポイント
・KRAS G12C遺伝子変異陽性固形がん患者が対象の第1b相試験
・Sotorasib(ソトラシブ)+アファチニブ/トラメチニブ併用療法有効性安全性を検証
・Sotorasib+アファチニブの客観的奏効率は肺がん患者で20~35%、
 Sotorasib+トラメチニブの病勢コントロール率は大腸がん患者で82~86%を示した

2021年10月7日、米アムジェン社のプレスリリースにてKRAS G12C遺伝子変異陽性固形がん患者に対するKRAS G12C阻害薬であるSotorasib(ソトラシブ)併用療法の有効性、安全性を検証した第1b相のCodeBreaK101試験(NCT04185883)の結果が公表された。

CodeBreaK101試験は、KRAS G12C遺伝子変異陽性固形がんに対してSotorasib+アファチニブ併用療法、Sotorasib+トラメチニブ併用療法などSotorasibと複数の他併用薬を投与し、客観的奏効率(ORR)、安全性などを検証した第1b相試験である。今回公表された結果は下記の2つである。

1つ目は、複数治療歴のあるKRAS G12C遺伝子変異陽性非小細胞肺がん患者(N=33人)に対して1日1回Sotorasib 960mg+アファチニブ20mg併用療法を投与する群(N=10人、コホート1)、または1日1回Sotorasib 960mg+アファチニブ30mg併用療法を投与する群(N=26人、コホート2)における結果である。客観的奏効率(ORR)はコホート1で20%、コホート2で35%、病勢コントロール率(DCR)はコホート1で70%、コホート2で74%をそれぞれ示した。一方、最も多くの患者で確認された全グレードの治療関連有害事象(TRAE)は下痢、吐き気、嘔吐、グレード3以上の治療関連有害事象(TRAE)は30%の患者で確認され、大半は下痢であった。

2つ目は、複数治療歴のあるKRAS G12C遺伝子変異陽性固形がん患者(N=41人、非小細胞肺がん18人、大腸がん18人、その他固形がん5人)に対して1日1回Sotorasib 960mg+トラメチニブ2mg併用療法を投与した結果である。KRAS G12C阻害薬ナイーブの大腸がん患者11人に対する結果は、9%(N=1/11人)で部分奏効(PR)を示し、病勢コントロール率(DCR)は82%(N=9/11人)を示した。また、KRAS G12C阻害薬治療歴のある大腸がん患者7人に対する結果は、14%(N=1/7人)で部分奏効(PR)を示し、病勢コントロール率(DCR)は86%(N=6/7人)を示した。

KRAS G12C阻害薬ナイーブの非小細胞肺がん患者15人に対する結果は、20%(N=3/15人)で部分奏効(PR)を示し、病勢コントロール率(DCR)は87%(N=13/15人)を示した。また、KRAS G12C阻害薬治療歴のある大腸がん患者3人に対する結果は病勢コントロール率(DCR)は67%(N=2/3人)を示した。最も多くの患者で確認された全グレードの治療関連有害事象(TRAE)は下痢、発疹、ざ瘡様皮膚炎、吐き気、嘔吐であった。新たな安全性に関する懸念点は認められなかった。

Amgen Announces New LUMAKRAS™ (sotorasib) Combination Data From Phase 1b CodeBreaK 101 Study In Patients With KRAS G12C-mutated Cancers At AACR-NCI-EORTC 2021(AMGEN Inc. Press Release)

×

リサーチのお願い

この記事に利益相反はありません。

会員登録 ログイン