・局所進行性/再発転移性皮膚扁平上皮がん患者が対象の第2相試験
・キイトルーダ単剤療法の有効性・安全性を検証
・客観的奏効率は局所進行性コホートで50.0%、再発転移性コホートで35.2%を示した
2021年10月、医学誌『Annals of Oncology』にて局所進行性/再発転移性皮膚扁平上皮がん患者を対象に抗PD-1抗体薬であるキイトルーダ(一般名:ペムブロリズマブ、以下キイトルーダ)単剤療法の有効性、安全性を検証した第2相のKEYNOTE-629試験の結果がRoyal Brisbane and Women’s HospitalのB.G.M.Hughes氏らにより公表された。
KEYNOTE-629試験とは、再発/転移性皮膚扁平上皮がん患者(N=159人)に対して3週を1サイクルとしてキイトルーダ200mg単剤療法を投与し、主要評価項目として客観的奏効率(ORR)、副次評価項目として奏効持続期間(DOR)、病勢コントロール率(DCR)、無増悪生存期間(PFS)などを検証した第2相試験である。
本試験の結果は下記の通りである。局所進行性(N=54人)コーホートにおける客観的奏効率(ORR)は50.0%(95%信頼区間:36.1~63.9%)、その内訳は完全奏効率(CR)16.7%、部分奏効率(PR)33.3%を示した。
また、再発転移性(N=105人)コーホートにおける客観的奏効率(ORR)は35.2%(95%信頼区間:26.2~45.2%)であり、その内訳は完全奏効率(CR)10.5%、部分奏効率(PR)24.8%を示した。
副次評価項目である奏効持続期間(DOR)中央値は局所進行性、再発転移性コーホートの両方で未到達であった。一方の安全性として、グレード3~5の治療関連有害事象(TRAE)発症率は11.9%を示した。
以上のKEYNOTE-629試験の結果よりB.G.M.Hughes氏らは「局所進行性/再発転移性皮膚扁平上皮がん患者に対する抗PD-1抗体薬キイトルーダ単剤療法は、持続的で良好な抗腫瘍効果を示しました。また、予期せぬ有害事象(AE)の発現も確認されず、本疾患の有望な治療になり得る可能性が示唆されました」と結論を述べている。
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