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タグリッソに関する治験をまとめてみた

  • [公開日]2021.02.08
  • [最終更新日]2022.07.25

2018年8月タグリッソがEGFR陽性の肺がんの1次治療(初めからの治療)で使用できるようになり、治療の仕組みが大きく変わりました。
そして、その変化に伴い課題が出てきました。

ここでは、その課題と、課題を解決するために行われている治験について紹介します。

目次

課題①もっと初期の段階でタグリッソが使えないか

がんの早期発見の技術も進歩しており、早期発見の方の再発予防としての薬の研究が望まれています。

タグリッソは、EGFR陽性のステージⅣ患者さんの治療で使われることが多いですが、術前補助療法や、化学放射線療法の維持療法での使用について研究が進められています。

【術前補助療法の治験】
上皮成長因子受容体(EGFR)変異陽性・切除可能非小細胞肺癌患者の術前補助療法におけるオシメルチニブ単剤又は化学療法との併用を標準化学療法単独と比較する第III相無作為化多施設国際共同3群比較試験(NeoADAURA)
https://www.clinicaltrials.jp/cti-user/trial/ShowDirect.jsp?clinicalTrialId=30744

課題②2次治療以降のすべてのEGFR陽性者にタグリッソが使えないか

2018年8月以前、タグリッソは2次治療以降、かつT790Mが陽性で使用することができ、陰性であれば使用できませんでした。
陰性によりタグリッソが使えなかった方、今もタグリッソを使うことができない患者さんのために、現在研究が進められています。

課題③タグリッソの次に使う薬

奏効率の有意性が認められ、1次治療から使えるようになったタグリッソですが、タグリッソの次に使う薬は多くはなく、次に使うことができる薬剤の研究が急務とされています。

タグリッソ耐性後の治験
※詳細はリンクの番号または「外部リンク」よりご確認ください。

治験のポイント 治験薬 リンク
タグリッソ耐性遺伝子に対する多剤併用試験 ◆MET
タグリッソ+サボリチニブ
◆C797X
タグリッソ+イレッサ
◆EGFR増幅
タグリッソ+ポートラーザ
遺伝子変異なし
抗がん薬+イムフィンジ又はタグリッソ+ポートラーザ
NCT03944772
MET阻害薬 テプミトコ NCT03940703
MET阻害薬(募集終了の可能性あり) サボリチニブ NCT03778229
AXL阻害薬(募集終了の可能性あり) DS1205 NCT03599518
AXL阻害薬 ONO7475 NCT03730337
第3世代TKI±MET阻害薬 第1相  ラゼルチニブ
第1相b ラゼルチニブ+JNJ-61186372
NCT04077463
Ros1/ALK阻害薬+抗EGFR抗体 ブリグチニブ+パニツムマブ 外部リンク
抗HER3抗体薬物複合体 U3-1402 外部リンク
タグリッソ+抗HER3抗体薬物複合体 タグリッソ+U3-1402 NCT04676477
抗TROP2抗体薬物複合体 DS-1062 NCT04484142
TCRCD3二重特異性 生物学的製剤 ABBV-184
HLA-A2:01 が確認された人のみ
NCT04272203

お問い合わせ

・オンコロ掲載中の治験についてはオンコロまでご連絡下さい。

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