肉腫とは
肉腫は希少がんに該当し、日本では年間10万人あたり、骨の肉腫は1人、脂肪や筋肉、神経、血管など軟部の肉腫は3人と予想されています。大腸がんや胃がん、肺がんなど患者数の多いがん種と比べ50分の1から100分の1の発生頻度しかないものの、その組織型の種類は50種以上で悪性度も様々であることから、肉腫の特徴は希少性と多様性ということができます。
肉腫の診断・検査
多様性に富んだ肉腫の診断は、生検による正確な病理組織検査が必須です。組織片を採取することもできる針生検は、診断率がやや低くなるという欠点があり、確実に組織が採取でき診断率も高い切開生検は、手技上、腫瘍播種の可能性をゼロにすることができません。2cm以下の皮下腫瘍の場合は切除生検で取り除くことができます。
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肉腫の疾患情報
肉腫の治療について
肉腫の治療は手術が基本です。完全切除による根治というベネフィットと、術後機能のリスク、患者さん本人の希望や生活の質(QOL)を考慮して手術適応を決定しますが、その判断の根拠として、完全切除の可能性、術後予測される障害、四肢の場合は患肢温存の可能性、温存患肢の有用性、手術による予後改善の見通し、患者さんや家族の希望などを明確にすることが原則です。
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