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遺伝子診断薬AmoyDx肺癌マルチ遺伝子PCRパネル、MET遺伝子変異に対する薬剤のコンパニオン診断薬として承認取得ー理研ジェネシスー

  • [公開日]2021.08.23
  • [最終更新日]2021.08.20

8月17日、株式会社理研ジェネシスは、体外診断用医薬品「AmoyDx肺癌マルチ遺伝子PCRパネル」について、MET遺伝子エクソン14スキッピング変異陽性非小細胞肺がんに対するテポチニブ塩酸塩(商品名:テプミトコ)のコンパニオン診断薬としての承認を8月12日付けで取得したと発表した。

AmoyDx肺癌マルチ遺伝子PCRパネルは、迅速性と定量性に優れたリアルタイムPCR法を用いて検体採取から結果報告までの時間が短いことや感度が高いことから、非小細胞肺がん患者の早期治療戦略立案や治療機会の拡大に貢献することを期待されている。

今回の承認は、肺がん遺伝子スクリーニングネットワーク「LC-SCRUM-Asia」に蓄積された検体と遺伝子解析データを用い、同診断薬の良好な診断性能が確認されたことに基づくもの。この結果に基づき、販売元の理研ジェネシスが承認申請を行い、2021年6月25日に4つの遺伝子(EGFR遺伝子変異ALK融合遺伝子、ROS1融合遺伝子、BRAFV600変異)の診断薬として国内製造販売承認を取得。そして今回、MET遺伝子の診断薬としての承認も取得した。

今回の承認により、AmoyDx肺癌マルチ遺伝子PCRパネルは日本で初めて、非小細胞肺がんにおける5種類のドライバー遺伝子に対応するコンパニオン診断薬となった。なお、今後の上市に当たり、、1パッケージとする統合承認を経て、10種類の分子標的薬の適応判定の補助が可能になるという。

理研ジェネシスは、プレスリリースにて「今後も本製品の検出対象遺伝子や薬剤の適応拡大に積極的に取り組むことで、精密医療の実現に貢献していきます」と述べている。

■製品概要■
製品名:AmoyDx(R)肺癌マルチ遺伝子PCRパネル
(製品番号:A246(QuantStudio5用)/A247(LightCycler 480 II用)
承認番号:30300EZX00069000
使用目的:がん組織から抽出したDNA中の遺伝子変異(EGFR遺伝子変異及びBRAF遺伝子変異)、RNA中の融合遺伝子(ALK融合遺伝子及びROS1融合遺伝子)及びRNA中のMET遺伝子エクソン14スキッピング変異の検出
NSCLC患者への、以下の抗悪性腫瘍剤の適応を判定するための補助に用いる

  • EGFR遺伝子変異:ゲフィチニブ、エルロチニブ塩酸塩、アファチニブマレイン酸塩、オシメルチニブメシル酸塩
  • ALK融合遺伝子:クリゾチニブ、アレクチニブ塩酸塩、ブリグチニブ
  • ROS1融合遺伝子:クリゾチニブ
  • BRAF V600E変異:ダブラフェニブメシル酸塩とトラメチニブ ジメチルスルホキシド付加物の併用投与
  • MET エクソン14スキッピング変異:テポチニブ塩酸塩

検査原理:RT-PCR(Reverse Transcriptase(逆転写酵素)法)を含むリアルタイムPCR法
検体材料:腫瘍細胞の存在が確認されたFFPE組織、新鮮凍結組織
包装:1キット(12テスト)
製造販売業者:株式会社理研ジェネシス
製造元:Amoy Diagnostics Co., LTD(中国)

参照元:
理研ジェネシス株式会社 プレスリリース
国立がん研究センター プレスリリース

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