監修:日本医科大学 勝俣範之 先生
学会のホームページや書店で閲覧・入手が可能です
国立がん研究センターがん情報サービス ガイドラインとは
https://ganjoho.jp/med_pro/med_info/guideline/guideline.html
Minds(マインズ) ガイドラインライブラリ
https://minds.jcqhc.or.jp/
診療ガイドラインはそれぞれのがんの専門家たちが集まる学会が編集していることが多く、学会ホームページなどで公開されている場合があります。また、医学書などを扱っている書店でも購入することができます。診療ガイドラインは医療者向けに作られたものがほとんどですが、学会によっては患者さん向けのガイドラインを発行していることもあります。その1つが乳がんガイドラインです。日本乳癌学会が、患者さん向けに作成したもので、乳がんの患者さんや家族が標準治療や診療方法について、正しく理解できるよう、治療方法や治療後のこと、心のケアのことや食生活、健康食品のこと、妊娠・出産のことなどが詳しく解説されています。
書店やインターネットで「がんを治す」という方法を探そうとすると、「これで治った」「驚異のがん治療」など、診療ガイドラインとは別の、標準治療となっていない治療方法について書かれたものを見かけることがあります。誰でもがんと告知されると不安になるものです。こうした「治る」という言葉に藁をもすがる思いで惹かれてしまうこともあることでしょう。しかし、こうした治療法は、エビデンスレベルでいうと最も信頼度の低いものです。実際にその治療法で治った人が何人かはいたのかもしれませんが、まだ治療法として確立しているものではないため、効果も定かではなく、副作用などのリスクがあったり、治療にかかる費用も高額だったりすることが少なくありません。
情報の探し方がわからない場合は、病院のがん相談支援センターや相談窓口を利用する、看護師やソーシャルワーカーなどの医師以外の医療スタッフに相談するなどして、情報を入手してもよいでしょう。