提供:バイエル薬品株式会社
近年のがん医療の進歩により、がんと長く向き合えるようになりました。治療を続けながら、仕事や家庭での役割も担う患者さんたちが増えてきています。効果のある治療を長く続けるためには、副作用をもうまくマネジメントしていく必要がありますが、副作用には、「見える副作用」と「見えない副作用」があります。
今回は、「見えない副作用」の全身症状というテーマでお二人にお話を伺っていきます。
(この対談記録は、副作用マネジメントの啓発を目的としたものです)
小田村美歌:一般社団法人キャンサーペアレンツ・看護師 3年前に乳がんと診断され、手術、術後化学療法を経て現在は、ホルモン療法を行っています。
聞き手 川上祥子:がん情報サイト「オンコロ」 メディカルプランニングマネージャー
― 「見えない副作用」の中の全身症状としてはどのようなものがありましたか?
西口:不眠が大きな副作用です。罹患してから今まで5年以上も悩まされています。薬も処方してもらいましたが、体がなかなか起きない感覚が続くので休みの前の日にしか飲めません。また、復職してからも、抗がん剤投与後のだるさなどが原因で仕事へ行けないこともありました。主治医の外来が金曜日だったこともあり、金曜日に会社を休んで通院し、土、日曜日で副作用を乗り越えて月曜日に出社するというサイクルは、主治医とともに決めた工夫です。
― 見えない副作用は先生に伝わりづらく、患者さんも先生に伝えていいのか迷うことがあると思います。副作用を先生に伝えましたか?
小田村:最初のうちは「こんなものかな」という思いと、少しずつ抜けてくる副作用に対して「我慢しなきゃいけない」という思いがあって先生には言いませんでした。しかし、娘のケアができない、味覚障害でご飯を作りたくない、食べられないなど、日常生活が崩れてくる感じがして初めて先生に伝えました。術後の補助療法だったので、日常生活に多大な支障を及ぼしてまで、化学療法を受ける意味が分からないと思っていました。
― 伝えた時、先生の様子はどうでしたか?
小田村:先生はとても驚いていました。辛かったことを一生懸命聞いてくれて、「次からいくらでも対処法があるから、僕が全力で支えるからしっかり最後までやりましょう」と声をかけてくださいました。この時をきっかけに化学療法を続けられましたが、あらためて言わないと伝わらないということを感じました。その後から、実際に先生も薬や対処法を変えてくれました。私も看護師さんにアドバイスを求めるようになり、相談できるようになっていったと思います。
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見えない副作用をどう伝えるか~患者が求める副作用マネジメントのあるべき姿とは〜
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(2) 医療者から「見えない」副作用を知る【全身症状】
(3) 「見えない」副作用を知る【消化器症状】
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