2月29日、小野薬品工業株式会社は、免疫チェックポイント阻害薬PD-1抗体ニボルマブ(オプジーボ®)について、「化学療法未治療の根治切除不能な悪性黒色腫」に対する効能・効果について承認を取得したと発表しました。
オプジーボは、国内においてすでに「根治切除不能な悪性黒色腫」を対象として承認を取得しています。
よって、今回の追加承認取得によって化学療法未治療患者さんへの使用「用法・用量:1回3 mg/kg(体重)を2週間間隔で点滴静注」が可能となりました。
また、「化学療法既治療の根治切除不能な悪性黒色腫」の用法・用量として、これまでの「1回2 mg/kg(体重)を3週間間隔で点滴静注」に加え、「1回3 mg/kg(体重)を2週間間隔で点滴静注」の用法・用量も認められています。
今回の追加承認は、以下の試験の結果によるものです。
【ONO-4538-08試験(日本、第2相臨床試験)
◆目的
化学療法未治療の根治切除不能なステージ3~4期又は再発の悪性黒色腫に対するオプジーボの有効性及び安全性を評価する。
◆主な有効性の結果
奏効率(一定以上腫瘍が縮小した方の割合);オプジーボ群では、29.2%(90%信頼区間:16.7-45.9)。
【CA209-066試験(海外第3相臨床試験)】
◆目的
未治療のBRAF野性型の進行期悪性黒色腫患者(418名)を対象としたオプジーボと化学療法薬(ダカルバジン)とを比較評価する
◆主な有効性の結果
・全生存期間(OS)
⇒オプジーボ群:中央値未達(未だ評価できないほど生存が長引いている)
⇒ダカルバジン群:10.8ヵ月
・1年生存率
⇒オプジーボ群:73%
⇒ダカルバジン群:42%
*死亡リスクが58%減少しました(HR=0.42、p<0.0001)
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記事:可知 健太
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