4月25日、小野薬品工業株式会社は、化学療法との併用療法による切除可能な非小細胞肺がんの術前補助療法を適応として、抗PD-1抗体薬であるオプジーボ(一般名:ニボルマブ、以下オプジーボ)の国内製造販売承認事項一部変更承認申請を行ったと発表した。
肺がんは気管、気管支、肺胞の細胞が悪性化したものであり、国内における新規罹患者数は年間約13.8万人と言われている。肺がんは非小細胞肺がんと小細胞肺がんに大別され、約80~85%が非小細胞肺がんである。そのうち手術の対象となるのは、ステージI~IIIA期およびIIIB期の一部の患者である。
今回の承認申請はCheckMate-816試験(ONO-4538-55)の結果に基づくもの。同試験は切除可能な非小細胞肺がんの術前補助療法として3週ごとにオプジーボ360mg+プラチナ製剤を含む化学療法2剤を3回投与する群と、プラチナ製剤を含む化学療法2剤を3回投与する群に分け、無イベント生存期間(EFS)や病理学的完全奏功(pCR)などを評価した第3相多施設国際共同無作為化非盲検試験である。
同試験の結果、無イベント生存期間(EFS)ならびに病理学的完全奏功(pCR)は、オプジーボ+化学療法群で統計学的有意かつ臨床的に意義のある改善を認めた。また、安全性についてはこれまでの非小細胞肺がんを対象としたオプジーボと各製剤において報告されているものと一致していた。
オプジーボは現在、肝細胞がん、卵巣がん、膀胱がん、前立腺がん、すい臓がん、胆道がんなどを対象とした臨床試験も実施している。
オプジーボとは
オプジーボは、免疫チェックポイント阻害薬のひとつ。programmed death-1(PD-1)とPD-1リガンドの経路を阻害することで、身体の免疫系を利用してがんを攻撃する。
参照元:
小野薬品工業株式会社 プレスリリース
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